甘いだけじゃない月餅
中華街などにある甘い月餅。
というのは日本人の想像で、月餅はもっとバラエティに富んだお菓子だというのだ。
中国では「しょっぱい餡」の月餅がたくさんある。
また、見た目からして「これも月餅なの?」と言いたくなってしまうような眼を疑ってしまうものもある。
餡だけでなく、皮も作り方も見た目も地方によって多種多様なのだ。
今年、日本ではタピオカが流行し、様々なジャンルのタピオカ商品が開発されたように、中国でも流行の食材や味などが登場すると、それを現存する料理に合わせたりする。
中国・人民網によると、「中国では元宵節(旧暦1月15日、今年は2月19日)で食べられる湯圓(もち米粉で餡を包み茹でた団子)と中秋節の月餅にその傾向が顕著にみられる。また最近では清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月5日)に食べられる青団(もち菓子)や端午節(端午の節句、今年は6月7日)のちまきもこれに仲間入りしており、近年食材として人気の高いドリアンやザリガニももれなくこうした伝統食品の餡として使われている」とのことだ。
さらに、中国では毎年トレンドとなる餡があるようで、以前は大手メーカーがトレンドを打ち出していたが、近年はECサイトの普及によって、地方の老舗メーカーやレストランが独自の「奇抜な月餅」を打ち出し、それがトレンド入りするようになっているのだという。
SNSやECの普及は、味の広がりにも可能性を見出している。