定番離れの追い風とビジュアル重視のPR
ゴールデンルートとダイヤモンドルート
旅行の定番として知られてきたゴールデンルート、新興勢力のダイヤモンドルート。
2つの旅行ルートがどんなものなのか、一度確認してみたい。
ゴールデンルート
ゴールデンルートとは、東京・箱根・富士山・名古屋・京都・大阪の人気5都市を周遊する最もメジャーな日本旅行ルート。
現在も高い人気を誇るが、コアな訪日リピーターの「定番ルート離れ」が進んでいる。
ダイヤモンドルート
「ゴールデンルート」の対抗馬として登場した、福島・栃木・茨城・東京を結ぶ観光ルート。
インバウンドの「コト消費」化、地方周遊が進むにつれ、ゴールデンルート一辺倒にならないよう考えられた。
この他に昇竜道(ドラゴンルート)なども存在するが、今回はダイヤモンドルートのビジュアル重視のPRについて見ていきたい。
ビジュアルベースの5編の動画
ダイヤモンドルートがYouTubeに投稿したPR動画は、「Health & Lifestyle」「Nature」「Outdoor」「History」の4編の切り口と、ダイヤモンドルート全体観を伝える「Fukushima, Tochigi, Ibaraki – The Ultimate Japanese Experience」の1編の合計5編で編成されている。福島、茨城、栃木の魅力を、外国人目線の美しい映像でインパクトのある紹介がなされている。
制作には、福島県と民放4社、 内閣府クールジャパン地域プロデューサーの渡邉賢一氏が代表を務める 株式会社XPJP、海外クリエイターの他、海外YouTuberが携わった。2月24日に福島市で行われた試写会後、YouTube上で一般公開された。
日本人と外国人の両方の視点から、受け手の心に響くよう考えられた動画になっている。
動画は、公開からわずか2週間強で、「Fukushima, Tochigi, Ibaraki – The Ultimate Japanese Experience」が約330万回再生。「Health and Lifestyle」が約210万回再生、「Nature」が約132万回再生、「Outdoor」が127万回再生、「History」が314万回再生され、合計1100万回以上の再生回数となった。
動画は、文字での情報が少なく、広大な土地や綺麗な風景をビジュアルベースで制作されおり、その美しさを無駄な情報が邪魔していないため、そこにある伝統が心に直接働きかけてくるように感じる。
まさに「言葉はいらない」とは、このことだ。
文化を超えて交流するとき、本当に必要なものは細かい説明などではなく、シンプルに想いを表現することなのかもしれない。
出典:https://honichi.com/cases/measures/movie/moviexlocalgovernments/