なぜインバウンド誘致にインフルエンサーが必要になるのか?

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インバウンド攻略は認知してもらうことから

インバウンドが成り立つまでの流れ

訪日外国人の増加に伴い、インバウンド誘致は地方創生のポイントになってきた。
そのインバウンド誘致が、実際に成立するまでの流れはどうなっているのか詳しく見ていきたい。

下記は、インバウンド誘致の大まかな流れになる。

認知(興味関心)→調査(リサーチ)→消費(購買行動)

まず、インバウンド誘致は認知、知ることから始まる。
これはインバウンド誘致に限ったことではないが、知らないものに興味関心を惹かれることはまずない。

次に調査、知ったことのリサーチへと行動を移す。
興味関心をもったことに関して、これは買うべきか?体験すべきか?とすでに経験のある人の経験談や口コミなどをもとに、自分の求めるものか検討をする。
特に口コミは、その後の購買行動に大きな影響を与える。

そして最後に消費、実際に商品を購入したり体験したりするクロージングの段階へ入る。
ここまで来ることで、一つのインバウンドの流れは完成する。
そこで気に入ってもらうと「リピート」につながり好循環が生まれる。

このインバウンド誘致の流れの中で、第1フェーズの認知が一番大切になる。
相手が外国人だけに、知ってもらう機会が同じ日本人に比べ圧倒的に少ないからだ。
先にも述べたように、「知らないことへの興味関心は皆無」なのだ。

では、この認知の幅を広げていくにはどうしたらよいかを考えていきたい。



認知の幅を広げる存在「インフルエンサー」

SNSの普及に伴い、インフルエンサーというワードをよく聞くようになった。
テレビに出演しなくても、強い影響力を持つ存在は動画コンテンツなどの中に多く存在する。
それでは、そのインフルエンサーがインバウンド誘致に必要になる理由を説明していきたい。

認知の機会が増える

インフルエンサーが重要になる一番の理由は、単に認知の機会が増えることにある。

インフルエンサーとなると、常に数千から数万、多い人で数百万を超える人たちとSNSを通してつながっている。
その人の発信で、それだけの人が発信したものを目にするになるのだから、認知拡大につながるのは当然といえば当然だ。

しかし、インフルエンサーの良い点はこれだけではないのだ。

ターゲット・母国での「ウケ方」を知っている

単に認知拡大のためなら、動画広告やリスティング広告、SEOで宣伝の幅を増やせばいいだろう。
だが、インフルエンサー起用の広告はそれでは得られない力を持っている。

それが「ウケ方」だ。

インフルエンサーというのは、その国や地域の人々にどうやったら見てもらえるか、興味関心を惹けるかというのことをよく理解している。
なので、日本から海外のコンテンツに広告を増やすよりも、インフルエンサーに宣伝してもらうことのほうが、興味関心を持ってもらえる可能性が高いのだ。

インフルエンサーマーケティングによって文化の穴を補い、高いエンゲージメントを獲得することも可能になるのだ。

認知+調査の機能も持つインフルエンサーの発信力

上述の説明で、認知の後に調査を行い、口コミなどが消費に大きな影響を与えることを説明したが、インフルエンサー広告は認知だけでなく口コミ機能も持っているのだ。

実際に使ってみたり、体験したことをインフルエンサーが自分の言葉で視聴者に伝えることで、「いつも動画を見ている彼がそう言うなら買ってみようかな?」という消費の動機づけにつながるのだ。

テレビの広告などでも、「あの女優が使っているから」「あの有名人が旅行に行っている場所だから」という理由で消費につながるよう編集し、宣伝しているはずだ。

筆者の友人のYouTubrも「○○を使ってみた!」と動画をアップしているが、以前、店頭で「その動画を見て購入を決めました」という人に出会ったのだ。
家族や友人から聞いた体験談は信憑性が高いように、普段から見ているインフルエンサーの感想も信憑性があり、普通の口コミより有効的に機能しているのだろう。



インバウンド誘致とインフルエンサーマーケティングは相性抜群

これらの説明より、インフルエンサーがインバウンド誘致の際に効果的な役割を果たしてくれるのは理解いただけたと思う。

認知拡大に必要な拡散力を持ち、口コミ以上の影響力を持った発信を行い、ターゲットに対して的確なアプローチを行うことが可能だ。
日本経済発展の新たなステージに、この組み合わせは必要不可欠になるだろう。

少子高齢化に伴う海外販路拡大への挑戦と訪日志向の高まり、SNSでの国際交流の簡素化…時代は刻一刻と移り変わっている。
今、取り組まなくては確実に日本経済は衰退の一途たどることになるだろう。
一歩踏み出すのは、まさにこの瞬間なのだ。