日本はイノシシ、中国は?
もうすぐ2019年も終わるが、今年の干支は皆さんご周知の通り「イノシシ」だ。
幼いころ、実家の付近に現れたウリボー(イノシシの赤ちゃん)が可愛かったのを思い出しながら、中国の干支もイノシシかと調べると意外な事実が判明した。
日本人なら知っている人がほとんどの十二支。
この十二支は、もともと中国から渡ってきたとされている。
だが、中国と日本ではその干支に違いがあったのだ。
「亥年」といえば、日本ではイノシシを連想する。
実際、童話などでも登場するのはイノシシだ。
しかし、中国でこの言葉が意味するのはブタなのである。
実は、ブタとイノシシでは生物学的に大きな違いはないとされている。
ブタは野生のイノシシを飼いならして家畜化させた生き物だと言われいて、中国語でイノシシは「野猪」、ブタは「猪」と書く。
その昔、中国から日本に十二支が伝わった時代には、日本の食文化に肉食が根付いてなく家畜としてブタを育てる習慣がなかった。
よって、「猪」は現在使われている漢字通りのイノシシとして定着したのではないかと言われている。
一方の中国では、その時すでにブタを家畜として育てる文化があり、当時から区別されていたようだ。
また、日本では「ブタ」という言葉は時折、悪口や人をさげすむ際に使われ、ブタに対してのポジティブなイメージはあまりないというのが現状だ。いわゆる「畜生」と扱いだ。
中国でも同じように悪口などで使用されることもあるが、中国で言う「ブタ」は基本的に、「富や子孫の繁栄」などを意味する縁起の良い動物とされているようだ。
中国の十二支の中でも、なんと人気NO.1はブタなのである。
国や文化によって、祀られる動物が違うということが度々起こるが、伝えた国と伝わった国の状況で違いが生まれることもあるのだと、自国の文化をもって知った。
…ミニブタをペットとして飼いたい。
参考: http://j.people.com.cn/n3/2019/0202/c94473-9543638.html