寒い時はズボン下
秋雨の時期になると、中国では必ずと言っていいほど「秋褲(ズボン下)」がトレンドになる。
いつからズボンの下にもう1枚履くのか、いつまで履かずに我慢するのかという中国人のズボン下事情について探っていきたい。
中国・人民網によると「『秋褲(ズボン下)』とは中国北方でよく使われる呼び名で、寒い時期に毛糸やキルティングなどの布地で作られた保温下着やズボンの内側に履く、薄手の保温下着のズボンのこと。一般的に秋口から寒くなり始めの時期、ズボン1枚ではやや肌寒い場合に履く。もっと寒くなった場合は『保暖内褲(保温下着)』にグレードアップすることになる」ということだ。
日本でおなじみのパッチがこれに該当すると言えるだろう。
1980年代頃まで、中国ではこのズボン下が秋口から冬場にかけての必須アイテムだった。
しかし、1990年代以降、中国が豊かになり、若い世代はファッション意識の変化によりズボン下に対する見方が次第に変わってきたとようだ。
2008年、ある雑誌編集者の「ズボン下は絶対履かない!」という持論をテレビで展開したところ、それがネットでオシャレの一環として若者たちの共通認識になり、ズボン下を履かない人が増え始めたのだ。
だが、母親たちはこの時期になる決まって「ズボン下は履いた?」と促すのだ。
それが、ネットで母親からの毎年の問いかけとして話題になり、「ズボン下前線」という言葉まで登場するようになってしまっている。
結局、寒ければ履けばいいし、それでも履かないことにこだわるのであればそれでもいいだろう。
ただ、ズボン下のデザインも増えオシャレなものが誕生している。この「ズボン下」という名前が時代から遠のき、ネット上のネタになってしまっているのだろう。
参考: http://j.people.com.cn/n3/2019/1023/c94475-9625778.html