テレビ離れと動画コンテンツ普及。視聴しているかの指標は再生回数?

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視聴率から再生回数へ

視聴率と再生回数

視聴率の種類と調査方法

皆さん、お馴染みの視聴率。この視聴率には「リアルタイム視聴率」と「タイムシフト視聴率」の2種類が存在する。
算出方法は「個人視聴率(見ている人数)」と 「世帯視聴率(見ている世帯数)」の2種類で、単に「視聴率」と言ったらリアルタイムの世帯視聴率のことを指す。
また、占拠率というものがあり、「電源がONになっているテレビのうちの何%がこのチャンネルをつけているか」の指標を図っている。

これらの視聴率を調査している媒体は、ビデオリサーチ社一社のみである。
調査対象は、地上波放送、BS放送、CS放送、CATVのリアルタイム視聴で、2016年10月から関東地区、2018年4月から関西・名古屋地区で録画・再生によるタイムシフト視聴の計測が開始された。
なお、対象の世帯数は6,900世帯となっている。

調査方法は下記3つによるもので、詳しくは参考資料を確認していただきたい。

  1. オンラインメーターによる調査
  2. 日記式のアンケートによる調査
  3. ピープルメーターによる調査

参考: •http://www.sales-ntv.com/kento/chousa.html



再生回数のカウント方法

再生回数は、コンテンツ毎にカウント方法が設けてあり、そのほとんどが非公開となっている。
動画コンテンツ筆頭のYouTubeを例に挙げると、カウント方法はやはり非公開で再生回数の水増しなど厳しく取り締まられている。

現状、分かっていることは①同一の携帯電話やパソコン、アカウントから再生しても、そのたびに「1再生」とカウントはされない。②動画を最初から最後まで再生しなくても、再生回数としてカウントされるということだ。

ただ、①については24時間のうちにどこかでリセットされているらしく、 毎日視聴するような場合はカウントされるようだ。これはIPアドレスによるチェックを入れているためで、「再生リスト」を作って視聴する場合はカウントされるようだ。

また、②についてはどれくらいの再生時間が必要なのかという疑問が出てくるとは思われるが、少しでも再生されるとカウントされているようだ。そのため、広告の表示は4秒以上視聴しないとスキップができない仕様になっているのだろう。

さらに、視聴数の反映にはタイムラグがあるようで、即反映する場合もあるらしいが、24時間以内のどこかのタイミングで反映されているようだ。

一説によると、急激に再生回数が上がると「301回」に達した段階で一旦カウントが停止し、厳正な審査が入るようだ。再生回数の購入などの不正行為を防ぐために、厳しいチェックが入るのだ。



再生回数の視聴率換算

出典:ビデオリサーチ

では、再生回数と視聴率は換算してみることはできるのかということだが、条件付けをすることである程度の換算はできそうだ。

まず、上記で説明した通り一般的な視聴率は「リアルタイムの世帯視聴率」である。
それに対して、再生回数、特にYouTubeに限っていえば、動画がアップされて好きな時間に視聴する(タイムシフト)+ほとんどの場合が個人での視聴(個人視聴率)=「タイムシフトの個人視聴率」となる。
よって、「タイムシフトの個人視聴率」として換算できそうだ。

次に、上記のビデオリサーチ社出典の表から、関東地区における個人視聴率1%は約40.8万人という仮定できる。

これを200万回再生されるような国内屈指のYouTuberに当てはめて計算すると、
{200万÷40.8万≒4.9%}となり、このYouTuberのタイムシフトの平均個人視聴率は4.9%だと考えることができる。

あくまでこれは、視聴率と再生回数を見比べるための一つの参考に過ぎないので、このような見方もあるのだと思っていただければ幸いだ。

しかし、4.9%の平均視聴率に値するだけの発信力を一人のYouTuberが持っていると考えると、個人の影響力が計り知れない時代になってきていることが窺える。
動画コンテンツを活用したインフルエンサーマーケティングは、まだまだ可能性に満ち溢れている。