中国海軍が日本に送った復旧を願うメッセージ
10月14日、多くの日本人ネットユーザーがSNSで中国海軍に感謝を述べる投稿が目立った。
彼らは、中国海軍のミサイル駆逐艦「太原」が「台風被災心より御見舞、早期復旧心より御祈念」という横断幕を掲げて、日本に見舞いのメッセージを送ったことに心動かされ、感謝の投稿をしたと考えられる。
13日の台風19号(ハギビス)が日本の広い範囲を襲ったため、 この日のうちに国際艦隊観艦式を中止が決まった。これを受け、すでに入港していた中国海軍の艦艇「太原」は、14日早朝に見舞いのメッセージを記した横断幕を掲げた。
中国海軍の心温まる行動に、多くの日本人ネットユーザーが反応し、中国語で感謝を伝える人も見られた。
また、一部の中国人ネットユーザーもSNS上で日本の被災者の無事と復旧を祈っていた。
一方で、12日の夜、貨物船1隻が東京湾で沈没し、乗船していた7人の中国籍船員のうち1人は救助されたが、6人が死亡した。
このニュースを知った日本人ネットユーザーも犠牲者に哀悼の意を表していた。
日中両国のネットユーザーが互いに励まし合い、困難を乗り越えようとする光景は、両国のより良い関係がまた一歩前進したように感じさせてくれる。
10月9日、共同通信社によると、安倍晋三首相は同日行われた参議院本会議で、日中関係について「全てのレベルの交流を拡大し、日中関係を新たな段階へと押し上げ、日中新時代を切り開く決意だ」と述べた。
一方、中国の国慶節(10月1日:中国建国記念日)を前に、安倍首相は中国に対する祝賀メッセージ動画を発表し、日中関係発展への願いを込めた。中国外交部(外務省)耿爽報道官はこれを称賛し、「現在の中日関係が改善され良い方向に向かっているという前向きな傾向を体現している」と述べたという。
中国のある専門家は「中国海軍の艦艇が掲げた見舞いの横断幕は、多くの日本の人々に温かな印象を残し、両国の友好にとってもプラスになった」との見解を述べ、その背景には、大規模な青年交流活動が行われたことがつながっていると振り返った。
今年4月14日に行われた中日青少年交流促進年の開幕式には、河野太郎外相(当時)と中国の王毅国務委員兼外交部長(外相)が共に出席した。
王部長は「中日両国は一衣帯水の隣国であり、両国関係は苦難と紆余曲折を経てきたが、平和と友好は常に両国人民の一致した心の声だった」と述べ、「青少年は国家と民族の希望であり、中日関係の未来を背負っている」と若い世代が両国の関係向上の鍵を握っていることを示した。
今回の一件のような、国を超えて支え合う気持ちをお互いに忘れなければ、日本と中国が本当の意味で手を取り合って共生できる未来も、そう遠くないのではないだろうか。
参考: http://j.people.com.cn/n3/2019/1018/c94475-9624171.html