日本国内で進むスポーツのeスポーツ化

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eスポーツ後進国の日本の前進

eスポーツ後進国として、様々な課題がある日本だが、少しずつ前進しているのは間違いない。
その中でも、実際の現実で行われているスポーツのeスポーツ化にスポットを当てて見ていきたい。

日本のスポーツ業界も時代の流れに沿って、変化してきている。
野球やサッカーが絶対的な人気を誇っていたが、最近ではラグビーワールドカップの日本開催やドラマ放映で、ラグビー業界は非常に盛り上がった。
ラグビー選手の真摯な姿も日本人の心を射抜いたのではないだろうか。



さて、そんな移り行く現実のスポーツ業界だが、ゲームのスポーツ業界にも変化が現れた。
それは、ゲームメーカーとプロスポーツの組織が連携し始めたというところである。

野球でいえばNPB(日本野球機構)、サッカーでいえばJリーグがそれぞれ「eBASEBALL パワプロ・プロリーグ」「eJ.LEAGUE」というeスポーツ大会を開催したのだ。

サッカーにおいては、国際的にもFIFA(国際サッカー連盟)が主催するFIFAシリーズの公式eスポーツ大会「FIFA eWorld Cup」がすでに開催されているが、この「eJ.LEAGUE」が世界予選の参加権を握ることになるようだ。

筆者が大好きなスマホアプリ「プロ野球スピリッツA」にも「eBASEBALL」の情報は日々更新されており、常日頃チェックをしている。

「eBASEBALL」イベント情報:プロ野球スピリッツAより(画像は筆者アカウント)

その「eBASEBALL」のイベントで一番興味深かったのは「eドラフト会議」である。

先月、ドラフト会議で各球団があり、大谷翔平選手に次ぐ高校野球で160㎞/h以上(プロのスピードガンで163㎞/h)を記録した佐々木朗希選手や、甲子園で大活躍した奥川選手の指名に注目が集まった。筆者も知り合いが1位指名を受け度肝を抜かれたり、ドラフト特番「お母さんありがとう」で号泣したり、忙しい1日だった。

この現実のドラフト会議さながらの「eドラフト会議」というものがeBASEBALL業界でも行われており、NPBの12球団がeスポーツ選手を獲得し、その後シーズンを戦い抜いていくというものになっている。



「eドラフト会議」では、解説を元ヤクルトスワローズ監督で現在eBASEBALLプロリーグ応援監督を務める真中満氏が行い、場所も通常のドラフト会議と同様の品川プリンスホテルで行われるなど、かなり本格的なものになっている。

また、この度行われる「セ・パe交流戦」には前述の真中氏の他に、斉藤和巳氏、G.G.佐藤氏、高木豊氏(各氏元プロ野球選手)が解説として登場するとのことだ。
実際のプロ野球の試合でもプロ野球OBによる解説があるが、ゲーム業界にもそのような環境変化が起こっている。

今後も国内のeスポーツ発展が楽しみだ。