男性化粧品消費が黄金時代へ

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1980年代から2000年代生まれの中国男性の消費拡大

化粧は女性がするもの。男性がするものではない。
そんな考え方はもう一昔前の話になり、現在は男性の化粧もファッションの一環となりつつある。

今年のダブル11のイベント期間にあたる10月21-30日のデータをみると、男性化粧品の予約販売数が21日には前年同期比56%増加し、この間の累計販売額は570万元(1元は約15.6円)を超えた。販売量ランキングトップは男性用BBクリームで、これまでに8万人以上が購入したという。

このBBクリームの他に、男性用リップクリーム、男性用アイブロウペンシル、男性用まつげ美容クリーム・美容液、男性用メイクアップセットなど、累計販売量ベスト10のうち、7製品が素顔クリームやBBクリームだった。

11月1日には、化粧品購入プラットフォームの京東美粧で、男性用の乳液とマスクの午前0-1時の売上高が前年同期の44倍近く増加したことを、中国の杭州日報が報じた。

関連データによると、2016から19年にかけて大陸部の男性スキンケア製品・メイクアップ製品市場の小売額が年平均13.5%のペースで増加し、世界平均の5.8%を上回っている。
中国における男性化粧品市場の規模は、すでに154億元に達し、ECプラットフォーム・返利網のデータによると、今年1-7月に男性用スキンケア製品の一日あたり平均検索件数は、前年同月比で169%増加しているとのこと。

このうち95後(1995年から1999年生まれ)が32.4%、90後(1990年から1994年生まれ)が25.8%、00後(2000年代生まれ)が22.4%を占めている。

ここ数年の中国では「男性顔面偏差値経済」という考え方が広がり、スターや有名人の多くが男性化粧消費のトレンドを引っぱるキー・オピニオン・リーダー(KOL)になった。

若い男性の消費拡大につれて、男性用スキンケア製品・メイクアップ製品は「女みたい」というレッテルも崩れ去った。BBクリームは中国人男性の「顔のお手入れ」の入門書で、昨年は淘宝(タオバオ)と天猫(Tmall)での販売量が前年比で192%と急増した。

返利網によると、今年1-7月の男性用スキンケア製品消費は80年代生まれが29.85%を占めてトップに立ち、2位は95年から99年生まれの28.76%だった。

80年代生まれは、総合データでトップだが、95年から99年生まれの男性はメイクアップ消費で1位を占める。95年から99年生まれの男性はメイクアップ消費のコア層となりつつあり、オンライン消費額は3年続続3桁伸長を達成した。

近年、中国のSNSで男性のメイク動画や製品紹介が人気なのもこの消費の変遷に起因すると考えられる。
近い未来、日本の男性も「メイクアップ男子」が普通となるかもしれない。

参考: http://j.people.com.cn/n3/2019/1106/c94476-9630007.html